アグリロゴマーク

シャトー・ペロス

フランス南西部、ピレネー山脈とアドゥール川の間にあるマディランのワイナリー。地元品種タナ種の個性が光るワイン。

シャトー・ペロスは、マディランAOCの最南端に位置する地所。”石ころだらけの場所”を意味するペロスの畑は、マディランで唯一といわれる完全南向きで、たっぷりと陽光を浴びたブドウから上質なワインが生まれます。21世紀を迎える変わり目の年に、ガスコーニュ地方の名家レグルグ・ファミリーに経営が受け継がれました。

マディランの伝統品種であるタナは、他にはアルゼンチンでしかほとんど栽培されていない珍しい品種。ブラックフルーツ、タバコの風味にほのかなメントールの香り漂う、非常に骨格のしっかりした個性的なワインとなります。
女性醸造家コリーヌ・ランヨの手により、はっきりとしたマディランらしさを感じさせつつも、いわゆる”古風な”重いタイプではなく、豊かな果実味とそれを支える繊細でなめらかなタンニンが魅力の、ボルドー・スタイルのワインが生み出されています。

【歴史】
フランスの古語で「石の多い場所」を意味するペロス。その地所は、オー・ベアルン地方ヴィック・ビル(地元の方言で古い国を表す)の人口わずか103名の村、コルベール・アベールにあります。17世紀には200名の修道女が暮らす修道院で、ブドウの樹が植えられたのはずっと後のことです。
1960年代、このドメーヌはAOPマディランのベンチマークというべき存在となり、素晴らしいフィネスを持ったワインはパリの最高級レストランでサーヴィスされ、世界中に輸出されていました。その陰に「ボルドーワインの父」と呼ばれるエミール・ペイノー教授(1912-2004)の貢献があったことは議論の余地がありません。ペイノー教授はブドウ畑ごとの個性を尊重し、最適な醸造を可能とする新しい醸造所を開発。ワインの品質を革新的に向上させました。ペロスがワイン愛好家や著名なソムリエに「マディランで最もボルドーに近い(似ている)クリュ」と称されたのは偶然ではないのです。
しかしながら1990年代初頭、ペロスは資金と手入れの不足による経営難に陥り、後継者がいなかった当時のオーナーは、シャトーの売却を決意したのです。
ペロスは、バ=アルマニャック及びグレイブス地域でワイン醸造業と蒸留業を営むファミリー、レグルグ家によって引き継がれました。ファミリーは”ペロスを再興させ、フランス南西部の至宝として輝かせる”という挑戦に身を投じたのです。
≪伝統、革新、美≫という同一の理念を抱くファミリーとペロスの栽培醸造チームは、ワイナリーの未来を切り開くためにエコ・システムを導入、“唯一無二の個性と品質を持ったワイン造り”を目指して奮闘しています。

【豊かなテロワール】
素晴らしいテロワールなしに素晴らしいワインが生まれることはありえません...
北緯43°、東経はグリニッジ子午線上で正確に0°の地点にあるブドウ園のテロワールは、ピレネー山脈のモレーン(堆石)を取り巻く特異な地質群とマイクロクライメートから生まれています。
マディランで唯一とされる真南向きの畑で太陽の恵みを受けるブドウの樹は光合成が促進され、栄養たっぷりのブドウは精緻な構成を持つ上質なワインを生み出します。
土壌はシルト=粘土質で、山の氷河が運んできた小石が粘土に閉じ込められてできた 「プゾナール 」が主成分です。この小石土壌は、ピレネー山脈の向こう側のボルドー・グラーヴの砂利と非常に良く似ています。
ペロスのテロワールの優位性は標高の高さにもあります。55haの自社畑の2つの区画の最高地点は標高300mに達し、特に収穫期である夏の終わりから秋にかけて、理想的な昼夜の気温差をもたらしています。

【ブドウ品種】
マディランの土着品種であるタナは、南向きの畑の恵まれたテロワールの下で見事に開花し、理想的な成熟に達します。更にフローラルでスパイシーなカベルネ・フランが、酸味とミネラルのバランスによってその個性を発揮します。
他のブドウ品種は栽培されていません。

【シャトー・ペロスのチーム】

●醸造家:コリーヌ・ランヨCorinne Lanyou
2010年からセラーマスターを務めるコリーヌは地元出身。自然に関わるあらゆる問題に熱心に取り組み、妥協を許さない几帳面な性格で、タナというブドウ品種とその表現方法を深く理解している数少ないプロフェッショナルの一人です!
ドメーヌの改革の一翼を担う彼女は、ブルゴーニュの著名な樽工房の樽を導入、その成果はヴィンテージを重ねるごとに現れてきています。

●栽培家:クロード&スティーヴンClaude & Steven
共にベアルン地方出身(隣県)の出身。仕事熱心であらゆるノウハウを駆使し、ブドウの樹に丁寧な手入れを欠かしません。土壌管理に高い技術を持ち、細心の注意を払って剪定や刈り込み作業を行い、ペロス・ワインの品質に最大級の貢献をしています。

●オーナー:アルノー・レグルグArnaud Lesgourgues
アルノーはレグルグ家の長男。弟のドニ、妹のジャンヌと共にファミリーの3代目です。
1999年に入社し復興に着手したアルノーは、テロワールの真髄を表現すべく、ブドウ畑を優先的に整備しました。ブドウの密植率のコントロール、持続可能なブドウ栽培の導入、有機肥料による土壌改良、土壌中の窒素バランスを取り戻すためのマメ科植物の植え付け、ブドウの樹1本ごとの収穫量の厳格な管理、最適な収穫日の決定などに取り組んだのです。
アルノーは、父(モンペリエ出身の農学者で、クロード・ブルギニョンの影響を受けていた)から受け継いだ、高潔で持続可能なブドウ栽培の哲学を実践しており、”より少ない収量、より高い品質”のブドウから高品質ワインを生産すべく、日々選択と決断を行っています。
その努力は報われ、シャトー・ペロスのワインはヴィンテージ2018より、フランスの環境認証HVEレベル3とTerra Vitisを取得しています。

【9つの取り組み;自然の尊重&持続可能なブドウ栽培】

1. タナに重点を置いた栽培。タナは栽培面積の60%以上を占めており、畑の区画ごとに台木やクローンを選択しています。

2. 土壌の徹底的な研究。土壌導電率の詳細な地図を作成し、新しい苗の植え付けのために植物肥料をより適切に選択し土を造るための技術を明確にするために、定期的な土壌調査が行われています。

3. 農薬による除草は2017年に終了し、機械除草が行われています。

4. 予め計画するのではなく、土壌成分、葉、葉柄を分析した上で行う、合理的な土壌改良。改良は堆肥(有機肥料)と緑肥(畝に豆を蒔くこと)のみによって行われます。

5. 芽かき作業によって、枝葉の密集を防ぎ、果房の選択を行います。

6. マイクロ・ヴィニフィケーションを採用。各ブドウ畑の個性に合わせて、様々なサイズ(容量50~180hl)の15個のステンレスタンクを駆使し細心の注意を払って醸造しています。

7. 毎日ブドウ果汁をテイスティングし状態を確かめながら行うソフト・エクストラクション(抽出)により、タンニンの過剰抽出を避けることができます。この作業はアルコール発酵のごく初期に行われ、果実味を引き出すことを目的としています。発酵終了後の長期浸漬により、味わいに濃厚さとまろやかさ、長い余韻がもたらされます。

8. 樽熟成の技を極めています。容量225L のフレンチオーク樽 (新樽と古樽) や 500L (オークの影響を抑えるため) で熟成。Saury (コレーズ)、Gillet (ブルゴーニュ)、Allary (シャラント) など、定評のある樽会社のもののみを選んでいます。樽熟成の目的はワインの最高の味わいを引き出すことであり、圧倒的な樽香をつけることではありません。

9. ペロスのワインにはアレルゲンは含まれていません。ヴィーガンにも対応しています。有機天然添加物(清澄剤)のみを使用し、瓶詰め前にワインを清澄化しています。

Line Up / 商品一覧

画像・POP等

シャトー・ペロスの画像・POP素材です。貴社の販促活動にご利用ください。尚、各素材の著作権はシャトー・ペロスに帰属します。お使いの際はご留意ください。

ページの先頭へ