DOペネデスにあるルシャレルは、もともとは他のワイナリーに販売するブドウを造っていました。しかし16歳からワイン造りの経験をみっちりと積んできた4代目のジョセップ・ミチャンは低価格ブドウの大量生産をやめることを決断。1987年にルシャレル・ブランドを立ち上げ、様々なスタイルのワイン造りを体得し、有機栽培やビオディナミ農法に本格的に取り組み始めました。
目が覚めるようにフレッシュで若々しい個性あふれるルシャレル・ワインは、バルセロナのバルでも大いに人気を博しています。
ペネデスは“チャレ・ロ ・トライアングル”と呼ばれる土地です。そしてワイナリー名の由来ともなっているチャレ・ロは地元を代表する品種です。ルシャレルとは、XAREL.LO ⇒ LOXAREL とチャレロの語順を倒置した造語なのです。チャレ・ロは、ルシャレルが生産する全てのスパークリングワインの主要品種となっています。
現在、セールス担当の妻テレサと、輸出担当のクリスティーナ・バケが抜群のチームワークでワイナリーを運営しています。一方ジョセップは、アンフォラを使用した古代のワイン造りを再現したり、絶滅寸前の地元ブドウをリバイバルさせるなど、ユニークなワイン造り取り組みを精力的に行っています。
スタイリッシュなルシャレルのワインは、世界一のレストランに輝いた”El Celler de Can Roca”(バルセロナ近郊ジローナ)にもオン・リストされています。
◆ビオディナミ農法
化学薬品や化学肥料に頼らず、生物の潜在的な力を引き出し、土壌に活力を与えて作物を育てる農法。星の動きに則した農作業を行い、自然物質から生成された調合剤プレパラシオン(主原料はヤギの角)を使用する。
自社畑は面積50ヘクタール、全てビオディナミ農法が採用されている。天然酵母のみを使用。 また、生育期のブドウ畑にヤギ、ヒツジを放牧。未熟な青いブドウにはブドウ糖が含まれないため、ヤギやヒツジはブドウをよけて周辺に繁った余分な葉だけを食べてくれる。ブドウへの日照や風通しが良くなり、殺虫剤も使用する必要がない。
◆ルシャレル ワインの特徴
(1)果実の風味
樽香は控え目。フレッシュさと、ブドウ品種特有の風味を重視。
(2)国際的なブドウ品種の栽培
標高500メートル以上のペネデスで最も涼しい畑で、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、といった高級品種を栽培。
(3)長期熟成スパークリング
最低15ヶ月は熟成。
(4)地元のブドウ品種”チャレ・ロ”を使用
地元を代表する白ブドウ品種チャレ・ロは全てのスパークリング・ワインの主要原料。ルシャレルという名の由来になるほど、このブドウに対する思い入れは深い。
(5)よりナチュラルなワインを目指す試み
減SO2、SO2無添加、ヴィーガン対応に取り組んでいる。
(※アイテムによる)