バディア・ディ・モローナは、トスカーナ州ピサ県テッリッチョーラ村の、歴史ある大修道院です。600haの広大な地所は糸杉の森、ブドウ畑、そして咲き乱れる野の花に囲まれ、1089年建設の威風堂々たる大修道院の建物があり、今ではイベントや祝賀行事に使用されています。

斜塔で有名なピサは、かつてヴェネツィア、ジェノヴァと並び称される海洋国家でした。ティレニア海の目と鼻の先にあるブドウ畑の土壌には海の化石が多く含まれ、ミネラル豊富なワインが生まれます。

バディア・ディ・モローナは“サンジョヴェーゼの赤ワイン”に主軸を置くワイナリーです。
持続可能な方法で設計・建設された新工場と近代的なセラーで、ワインの他、エキストラバージン・オリーブオイルも生産しています。

ワイナリーの他、緑に囲まれた素晴らしいヴィラやアパートメントを備え、トスカーナの素晴らしい風景と正真正銘のトスカーナ産ワイン、オリーブオイル、トスカーナ料理を楽しみながら、リラックスした休日を過ごすことができます。
ワイナリーで催行されるワインツアー&テイスティングでは、ユニークで魅力的なワインの世界を体験することができます。

【貴重な土地の再発見】
カッシーナ川近くのなだらかな丘陵地帯に110haの自社ブドウ畑が広がっています。
1990年代にこの地所を手に入れたエディジオ・ガスリーニ・アルベルティ伯爵はこのユニークなテロワールの特徴を見抜き、“最も有望なブドウ畑のみを維持する”という先見の明から、サステイナブルなブドウ畑の植え替えプログラム(最適なクローンの特定、密植率、仕立て方の採用)をただちに導入し、ワインの品質の大幅な向上を目指しました。

こうした研究とプロジェクトの成果が、今、表れてきています。
全ブドウ畑の60%は "トスカーナの君主 "と讃えらえるサンジョヴェーゼの栽培に占められ、その他の区画にはカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、シラーなどがフランス系の品種が植えられています。

バディア・ディ・モローナのワイン造りはたゆまぬ研究と革新を重ね、1000年以上の歴史を持つ古いバディア(大修道院)から、サステイナブルをモットーに設計されたモダンなワイナリーへと何世紀にも渡る変換の歩みを続けてきたのです。
この2つの建物(古い修道院と新しいワイナリー)はどちらもこの地域のランドマークとなっており、過去と現在が完璧に調和した美しさが訪問者を魅了し続けています。

【古代の修道院(バディア)の歴史】
バディア・ディ・モローナの歴史は、1089年に建てられた壮麗な大修道院から始まります。1939年にガスリーニ・アルベルティ伯爵家の所有となるまで、修道院は長い歴史の中で様々な宗派の団体やファミリーの手に渡ってきました。
エジディオは修道院のかつての栄光を取り戻そうと、ブドウの木の植え替えや栽培方法の改善に全力を注ぎ、修道院の別館にあたる歴史的なワイナリーとセラーの改修、拡張も行いました。
修道院はワイン造りの核を担っていましたが、2000年代初頭にテリッチョーラ村に新設されたワイナリーが現在の本拠地となっています。
ワイナリーにはアルベルティ家の起業家としての情熱とプロフェッショナリズムを垣間見せる様々な最先端の設備が備えられ、拡張されたセラーには大小の新樽がずらりと据え付けられました。
ワイナリーにはアグリ・ツーリズモのための5つの施設、レストランも併設されました。

ガスリーニ・アルベルティ家の献身的かつ慎重な修復のおかげで、現在、モローナ修道院は回廊、修道士の食堂、庭園、そして魅力的なロマネスク様式のサンタ・マリア・ア・モローナ教会を一般公開できるようになりました。教会には、チマブーエやジョットの影響を強く受けた画家が描いた聖母像、18世紀のフレスコ画、14世紀のオリーブの木で作られた十字架像など、芸術的価値の高い作品があります。


現在、バディア・ディ・モローナを率いるのは、3代目にあたるフィリッポ&アレッサンドラ兄妹。またフランチェスカ、ロレンツォ、ニコロというファミリーの新しい世代の若者たちがバディア・ディ・モローナの歴史に新たな栄光のページを加えていくことでしょう。